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おいしいもの、楽しいこと大好きですが、時には悲しいことも。そんな毎日もかけがえのない一瞬。関西で看護師として働く私にとってのPrecious Daysをつづっています!!!


by kaorin-net
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精神看護学実習 終了。そして語ります。。。

とりあえず、ひと段落。
精神の病院実習が終了です。お疲れ様2週間!!!

そして今日は、語ります。
そーとー長いので、元気な人は、心して読んでください。



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精神疾患を持つ患者さんってほんと多いんですよ。
統合失調症の患者さんは100人に1人
うつ病なんて、生涯にかかる確率は5人に1人ともいわれています。
それだけ、身近な病気なんですね。

でも、精神疾患って、まだまだ世の中で理解されていないんですよね。
これは、偏見や差別があることはもちろん、精神の症状って客観的に見えにくく、周囲の人に理解されにくいんですね。
例えば、うつ症状で意欲低下していても、周囲の人にはさぼっているとしか見えなかったり・・・。
この病気、決してサボっているわけじゃないんです。やりたくても、できないんです。なんて風に・・・。

もう一つ
何か事件が起こったときの報道の仕方もそうですよね。
「精神科に入院歴、通院歴のある犯人」とかっって。
だったら、同じように 「内科に入院歴のある犯人」 って報道したらいいのに!!!
確かに、症状によって現実の認識力や判断力が低下していることはあるとは思うのですが、
精神疾患を持つ方とそうでない方が犯罪を犯す割合って圧倒的にそうじゃない方の方が多いのに。。。

そして、
社会復帰できる仕組みや場所、そして社会のサポート体制が全然整っていません。
だから、社会的入院がとっても多いんですよね。

とは、いっても
精神疾患を持っている人≠精神障害者 なんですよ。
骨折したからって身体障害者にならないのと同じです。
足が麻痺して、日常生活に支障がでてきたら初めて身体障害者となるんですよね。
つまり社会で普段はがんばって症状とつきあいながら生活している方がわんさかいるわけです。

私も多分まだまだ理解しきれてないと思います。
しかし、今回の実習でちょっと変わったかな???

実習中は、精神障害者となり、日常生活においてサポートが必要な方々を2週間受け持たせていただきました。
精神科の病棟ってほんとに経過が長いのです。
近頃、平均在院日数12日とかそんな時代、精神科の平均在院日数は1年。

だから、患者さんたちは、病院で治療しているというよりも、症状をコントロールしながら生活しているのです。
決められた日課を決められた時間に決められたようにこなしていき、日々変わらない生活を過ごす。
そーいった穏やかな生活こそが、症状をコントロールし、治療となりその方の生活を整えることになるなんだと思いました。

しかし、患者さんたちは、日々妄想や幻聴の苦しい時間とつきあいながら、生活しておられるのです。
もちろん、症状の現れていない時間もいっぱいあります。そのときはほんとにいたって健康体です。

その苦しい時間を減らし、食事、睡眠、排泄、入浴など日常生活を行えるように患者さんの状態を整えるサポート=看護が必要となってくるのです。

それには、患者さんのいっている言葉が”うそ”か”ほんと”かなんていいうことが問題なのではありません。
患者さんは、そー思っているのです。それが事実なのです。
食事を食べたくても食べれないのです。それは「食べるな!食べると病気になる!」って幻聴がきこえて恐怖なのです。
お風呂は気持ちい、だから入りたいのです。でも「あの浴槽をまたぐと、つれさられる!」って妄想を抱いていて、またぐことは恐怖で、不安なのです。

そんなとき、いくら「病気になりません」「つれさられません」なんて現実を説明したところで恐怖は拭い去れません。
何度もいうようですが、そー思っていることは事実なのです。
それをまず理解し、受け止めなければ、次のステップにはいけません。
そんな恐怖をもっている患者さんの気持ちを受け止め、恐怖が軽減し、安心できるようにかかわらなければならないのです。
これぞ共感ってやつですかね。

『 看護技術=コミュニケーション技術 』 ってこと思い知らされましたね。

精神科看護って人間対人間なんだなー、ほんとに。
人間対人間としてのかかわりってコミュニケーションが一番といっていいほど大切じゃないですか。
これは、精神科看護だけじゃないかもしれないですね。
普段の人とのかかわりにも通じるかも。

ほんと自分っていうものを見つめ直す実習でした。

もっといっぱいいっぱいいろんなこと経験して、感性磨いて、人間的に豊かになりたいな~なんて思います!!!
by kaorin-net | 2006-09-08 23:07 | School